テコンドーには修練するに当たり実践すべき目標があります。
それが以下のテコンドー精神であり、「礼儀」、「廉恥」、「忍耐」、「克己」、「百折不屈」の五つが掲げられています。これらは一つも欠かすことはできない精神的根幹なのです。
人々が守らなければならない最高の規範であり、社会生活を円滑にするため、多くの聖人君子が定めた不文律と言える。
正誤をわきまえ、仮に過ちを犯したとしても自ら恥じる良心。
耐えることは徳であり、耐える者には幸福と繁栄が訪れると言われる。どんな実力者であっても、目標を達成しようとするとき、忍耐力を持って絶え間ない努力をしなければならない。
自分自身を抑制することで、自身の弱さを勝ち、克服することが本当の強さと言われる。
平素は謙虚で正直なのは勿論だが、正義側に立ち、どんな強大な敵であろうと、少しも屈せず怯えることなく最後まで果敢に邁進する事。
テコンドーはその研究開発過程においては大きく分けて精神面と技術面の二つの分野で進行されました。
一、健全な精神と強い力を育て、各々に於いては常に正義を貫ける自信力を持てる様にする。
二、宗教、人種、国境、思想に拘らず全ての人間が兄弟のような関係を持つ為の媒体となる。
三、正義と道徳、信義と人道主義が最上となる平和な人類社会の建設に献身すること。
一、全ての動作は科学的公式と原理によって人間の持つ最大の力を出せるようにする。
二、テコンドーを全く知らない者でも動作の正しさと誤りを容易に判定出来るようにする。
三、角度と距離を明確にすることによって効果的な攻撃や防御を行えるようにする。
四、各動作の持つ目的と方法を明確にし、容易に習ったり教えられたり出来るようにする。
五、合理的な教育方法をもってして老若男女、誰もが分け隔てなく修練出来るようにする。
六、正確な呼吸法をもって速度の増加は勿論、疲労を減少させるようにする。
七、人体のどの急所でも攻撃可能に、またはどの攻撃においても防御可能にする。
八、人体の構造特性によって使用可能な攻撃部位を明確にする。
九、体育や娯楽としても楽しめるようにする。
十、柔らかくリズミカルな動作をもって美的感覚を表現できるようにする。
十一、健康増進を促す反面、児童達の発育成長を妨げたり、けがを負ったりしないようにする。
十二、各トゥル(型)に象徴される人物及び事柄の精神と活動を動作で表現する。